人の喜ぶ笑顔が活力

西木裕次郎さん

西木 裕次郎さん

館山市神戸地区。海岸線から続く平野と丘陵地が出会う自然豊かな場所にゆうゆう農園はあります。「昔から自然は好きでした」という農場主の西木さんは県内の白井市の出身。アートな感性の持ち主です。

西木さんが農業を意識したのは美大を目指して浪人していたころのこと。茨城県にあった自給自足のコミュニティーで1年半ほど過ごしました。機械に頼らない有機農業の実践など、コミュニティーでの生活すべてが貴重な経験だったといいます。ここで本格的に農業に目覚めた西木さんは、これまで100人以上の研修生を就農させた実績をもつ栃木の「帰農志塾」に入門します。ここで5年足らずの間みっちりと有機農業を学び、2011年、縁のあった館山市佐野で就農しました。

現在耕しているのは、田と畑をそれぞれ5反ずつほど。地元の乗馬クラブから分けてもらう馬糞堆肥や鶏糞、米ぬか、微生物堆肥などを用いた有機農業です。個人宅への宅配用にと当初は50品目ほどを作っていましたが、土地に合わない野菜を作ることに限界を感じ、今では成績のよかった品種を絞り込みつつあります。また、宅配用の野菜は一定量を確保しながら、飲食店などに安定して販売できる作物を増やすことも検討中で、甘みのあるソラマメやエンドウマメ、干しイモが好評だったサツマイモ、やわらかいズッキーニなどは今後の柱に育つ可能性がある作物として注目しているそう。また、近年館山でも実績が上がってきたイチジクを植えるなど果樹にも挑戦。あんぱんや寒天などの加工品販売とともに新たな方向性を模索しています。

「自分よりも人が喜ぶ農業をしたい」と話す西木さんは野菜を食べて喜んでくれる笑顔が何よりの活力といいます。「今は農業と向き合うことで精いっぱいですが、余裕ができたら生活に趣味の絵画に取り組む時間を増やしていきたい。野菜づくりも絵を描くのも、人の喜ぶ顔を見たいという意味では思いは同じ。両立していけたら最高ですね」。
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