いい土が作るおいしい野菜

堀尾勝さん

堀尾 勝さん

「食糧のことは若いころから意識していました」という堀尾さん。東京農大に学んだのもその意識があったからといいます。在学中に群馬県の大規模農場で1カ月間の研修をこなし、卒業後は宮崎県の農場で1年かけて自然農法を学びました。生産効率と利益をひたすら追求する大型農場と、機械さえもほとんど使わない有機農場。両極端な農場での経験から自分に合った農業を模索し、ようやく出会ったのが同じ宮崎県内の有機農家でした。研修生として3年がかりで栽培から販売までの技術を学んだのちに独立を決意。生まれ育った横浜にも近く、通年栽培できる温暖な場所ということで2009年、南房総市白浜地区に移り住みました。

就農時、数カ所に借りた畑は粘土質から砂地までさまざまな土壌をもっており、その極端な性質の違いに戸惑うばかり。また、丘の上にあり乾燥に気を使わなければならなかった宮崎の土地で学んだ常識は一切通用せず、最初の3年間は試行錯誤の連続だったといいます。有機農業を志す仲間との出会いや自らの経験から、やっていいこと、ダメなことを学びました。最近ではマルチの有効な使い方を覚えたことで失敗も減ってきたといいます。

現在借りている畑は9反弱ほど。「いい土を作ればいい野菜は勝手に育つ」との思いから、堆肥は極力使用しないようにし、発酵微生物を使った自家製のぼかし肥料を使用。土にまかせる農業に取り組み、横浜や東京のお客さんを中心に70軒ぐらいに宅配しています。また最近では、畑の特性を考慮して土地に合った作物づくりを進め、仲間の有機農家と土地や収穫物を融通し合うといった柔軟性をもつようになりました。販売方法も、お互いの顔が見える個人宅配は大事に残しつつ、芯になる作物を作ることで飲食店方面へも販路を広げたいと意欲的です。「オーガニックだからというのを言い訳にしたくない。収量や品質でも負けないものを作っていきたいです」目を輝かせながら、そう話してくれました。

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