開かれた農園でおいしさを追求

岩槻 伸洋さん

岩槻 伸洋さん

「自分が食べておいしいと思うものしか作りません」。そう言い放つ岩槻さんは、IT企業から農家に転身というちょっと変わった経歴の持ち主です。最初にシステム開発という仕事を選んだのは「モノづくり」をしたいため。35歳のころに転職を考え始めた際も「モノづくり」にはこだわり、最後にたどり着いた答えが農業でした。退職後、千葉県内の農業大学校で1年間学び、農業の基礎的なノウハウを広く浅く習得。2009年に晴れて就農することになります。

就農当時はさまざまな品種に挑戦し、多い年には1年間に40種ほどの作物を栽培していました。試行錯誤を繰り返すうちに少しずつ栽培品種は減っていき、現在7反の畑で栽培しているのは年間10種ほどに絞られています。「野菜の味は品種によるところも大きく、おいしい品種は作りにくい場合も多い。作りやすさは無視して、とにかく自分がおいしいと思う品種だけにこだわっています」と岩槻さん。また、モノづくりという点では農業もシステム開発も共通点が多いそう。さまざまな農法のなかから納得のいく栽培方法を取り入れ、理想の収穫物を目指す。こうして収穫した野菜の味には絶対の自信をもっているといいます。

農業を始める当時から「学習の場としての畑の提供」を考えており、現在はNPO法人で就農支援のプログラムなどを開催。当初の夢が少しずつ形になりつつあるといいます。開かれた農場を目指すという自身の畑でも、収穫体験などを随時受け入れているそう。「収穫体験に来た人には、しつこいくらい野菜についての説明をしています。収穫した野菜だけでなく、少しでもいいから野菜や農業の知識を一緒に持って帰っていただけたら」。この言葉からも、農業に対する深い愛情が感じられました。

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